マーケティングって何?
自分の価値を作るにはどうすればいい?
こんなお悩みをお持ちの人も多いと思います。
マーケティングの考え方とアプローチの仕方を知るだけで、人生って変わります。
今回は『「何者でもない自分」が最強の武器になる生き方』という副題を持つ名著『マーケターのように生きろ』をもとに、マーケティングと自分の価値の作り方、伝え方について、図解を用いてわかりやすく説明します。
著者情報:井上大輔氏
ソフトバンク株式会社のメディア統括部長
以前はニュージーランド航空、ユニリーバ、アウディジャパンなどでマネージャーを務め、ヤフー株式会社MS統括本部マーケティング本部長を経て現職。
こんな方におすすめ
- マーケティングについて知りたい
- 自分をブランディングする方法を知りたい
- 人生を上手に泳ぐ方法を知りたい
目次
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マーケティングの4ステップ
まず初めにマーケティングの基本である4つの手順です。
- 市場の定義
- 価値の定義
- 作る
- 伝える
一つずつ解説します!
①市場の定義
市場の定義として考えておきたいのは以下の5つになります。
市場規模
市場の成長性
競合環境
関連性
相性とシナジー
成長性や規模の少ない市場でいくら必死で戦っても、残念ながらたいした結果を得ることができません。
つまり、市場の定義とは【どのマーケットで自分は戦うのかを決める』ことです。
そのために自分のことも客観的に見る必要があります。
自分が全く知らない分野に挑戦するのはリスクが高いので、自分の能力を活かせることができて、関連がある分野を選ぶ方が勝率が上がります。
これは、何をするにも基本になるので、是非とも覚えておきましょう!
初めに【市場を定義】したら、次は【価値を定義】します。
②価値の定義
価値の定義は【評判・実利・保証・共感価値】と心得るべし!
ここでは本書に書かれている具体例を挙げて解説します。
評判価値は他人との関係の中で発生
共感価値は自分の中で発生
共感価値が高いブランドは、高い評判価値を同時に持っているが、高い評判価値を持つブランドが必ずしも高い共感価値を持つとは限らない
これは本書にはありませんが、今人気のファッションブランドで「ステラマッカートニー」があります。
2001年創業のこのブランドのコンセプトの1つが「サステナビリティー」で、創業当初から革製品などは一切取り扱っていません。
デザインもさることながら、一貫したコンセプトが支持される理由の1つでもあります。
「共感価値、評判価値」をうまく取り込んで成功している例ですね。
【価値の定義】はマーケティングの心臓部でもあります。
しっかりと、価値を定義しましょう!
根本にあるのは、「相手との関係性に注目して、相手の中から答えや価値を見つけ出す」という相手の理解ありきだということです。
③価値を作る
【市場と価値の定義】を終えたらいよいよ【価値を作る】作業に入ります。
まずは、価値を作り出す3原則についてです。
機能・品質:実利、保障価値
主張:評判、共感価値
外観(パッケージ):評判価値
「いろはす」を例に解説します。
【機能・品質】:ミネラルを補強できる天然水、厳しい品質管理による安全性
【主張】:環境に優しい水、エシカル
【外観】:100%リサイクルペットボトル、エコを意識したパッケージ
繰り返しますが、【機能・品質】での差別化は難しくなっています。
水ならなおさらです。
色々や種類の水があっていますが、正直、どれも味や品質はそこまで大きくは変わりません。
違いを出すとすれば、【主張】や【外観】になるわけです。
【主張】はコンセプトや理念です。1番大事と言ってもいいものですが、【主張】だけでは商品は作れません。
そこで、【主張】を具体化するための【機能・品質】【外観】を設計する必要があります。
いろはすはこの設計がとても上手です。
④価値を伝える
せっかく良い商品を作っても、お客さんに知ってもらえなければ意味がありません。
つまり、【良い商品の開発】と【広告・宣伝】は必ずセットで行う必要があります。
商品の価値を伝えるのは義務!
実際に「良い商品」でありながら、世の中に知れ渡っていない商品なんて山ほどあります。
パナソニックの創業者、松下幸之助氏も以下のように話しています。
われわれ商品・産業人には「この商品をあなたがお使いになれば、便利で利益になりますよ」と言うことを消費者にお知らせする義務がある。その義務を果たすために「宣伝」をする。
「良い商品」をしっかりと消費者に伝えるのは「義務」です!
そして、しっかりと伝えるにも方法があります。
続いて、具体的に【価値を伝える方法】について見ていきましょう!
価値を伝える方法
- 知ってもらう
- 覚えてもらう
- 好きになってもらう
- 選んでもらう
最初の「知ってもらう」から「覚えてもらう」にたどり着くために、特に大切になるのがこちらです。
①繰り返し伝える
②自分ごとにしてもらう
③心を動かす
それぞれに「単純接触効果」「自分のママが好き理論」があります。
この2つをうまく設定できれば、自然と【心を動かす】ことにもつながります。
他に【心を動かす】には動画やコピーライティングなどが有効な一手になります。
コピーライティングの基本に関してはこちらの記事【2021年】初心者が知っておきたいセールス・コピーライティングの型【新PASONAとQUESTの法則】で解説しています。
この3つのステップは、【好きになってもらう】ためにも大事になるので、覚えておきましょう!
続いては【価値を伝える】最後の項目となる【選んでもらう】ときのポイントです。
選んでもらう方法
選んでもらう手順は以下の3つになります。
近くまで届ける(配送)
価値を知ってもらう
付加価値(おまけ)をつける
やっとの思いで【選んでもらう】ところまで辿り着いても、商品がすぐに買えなかったり、商品棚に並んでなかったら買ってもらうことはできません。
【近くまで届ける】というのはこういう事態を避けるためでもあります。
ネットで売買することが多い今なら、3クリック以内に全てが完了する、即日発送などの【早さや簡単さ】ということでもあります。
【価値を知ってもらう】は、最後の一押しで、他の商品と比べて細かい違い(価値)を伝え、顧客に購入を促します。
【付加価値をつける】は一般的には【セールスプロモーション】と呼ばれます。
割引やおまけ、期間限定などを使い、最後の決め手として販売を促すことを指します。
相手に届けるまでがマーケティングなので、最後まで抜かりなく設計しましょう!
ここまででマーケティングについての解説は終わりになります。
最後に、興味深かったエピソードを2つ紹介します。
マーケターのように生きるのが出世のコツ
国内外の企業で活躍した筆者の井上大輔氏によると、体感的にどの企業でも出世する人の能力の割合は以下の図に当てはまるそうです。
『実力:印象:知名度=1:3:6』と心得るべし!
「真面目に頑張れば、それを見てくれる人が必ずいる」
それが普通であって欲しいと思いますが、それは当たり前の話で、出世をするためにもマーケティングと同様に、きちんと自分の価値をうまく伝える(目立つ)必要があるということですね。
それこそが「マーケターのように生きろ」ということです。
ちなみに仕事の成長に必要な割合は以下になるそうです。
実務経験がやっぱり大事!
仕事で伸び悩んでる人は、上司のアドバイスを聞きながらも実務経験を大事に積み重ねましょう1
というわけでまとめです。
『マーケターのように生きろ』を図解で解説まとめ
今回は『マーケターのように生きろ』を取り扱わせていただきました。
ほぼマーケティングに関しての説明になってしまいましたが、マーケターのように生きるためには必要な知識になります。
本書では、今回の記事では取り扱いきれなかった事例や説明が細かく描かれています。
今回の記事を読んで、もっと深く、詳しく知りたいと思った方は是非とも本書を手に取って実際に読んでみることをおすすめします!
マーケティング、そして生き方のヒントが詰まっています。
今回は以上になります。気になったところは是非とも試してみ!